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染料 染色 用語辞典-ら-ろ

染料・染色用語辞典

染色に役立つ用語や単位、繊維・テキスタイルの解説などの用語集です(用語辞典)。「ら」~「ろ」で始まる用語を収録しています。

染料・染色用語辞典 ら~ろ

染料・染色用語「ら」

launder-o-meter

アメリカAtlas社製の洗濯試験機。ポットを回転させて試験する。

ラグジュアリー[luxury](ファッション用語)
「贅沢、おごり、高級品」の意味。

ラグラン・スリーブ [Raglan Sleeve](ファッション用語)
衿ぐりから脇下にかけての斜めの切り替え 線をいれ、肩と一続きになった袖部分を身頃につけた袖のことを言う。クリミア戦争で負傷兵が着替えやすいように考案。

ラッカーゼ
ウルシなどの植物や動物に広く存在する酵素で、酸素の存在下でフェノール類、アニリン類を酸化。ラッカーゼ複合品SP-807(Novo Nordisk社)。反応、酸性、分散染料のアントラキノン系は84.6%、建染染料のインジゴ系(カラーインジゴを除く)は100%に効果がある。特にインジゴ染料には特異的に作用し、その脱色効果は他の染料よりも優れる。酵素の最適活性条件は、pH5~6、温度60℃、処理時間30分。白場汚染がほとんど無い。

ラピッド染料
一剤のナフトール染料。ポリエステルを短時間で染色する分散染料もラピッド染料と呼ばれる。種類が少ないので現在ではほとんど使用されていない。

苧麻(ラミー)
苧麻とは、苧麻の茎を原料とする天然繊維。
天然繊維の中で最もシャリ感がある。
繊維のコシがつよいため、強い洗いにも耐え洗濯で汚れが落ちやすく、清潔さが保持できる。

染料・染色用語「り」

リップル加工
綿織物に苛性ソーダを部分的に付着させ、しぼ、しじらを出す加工。

亜麻(リネン)
亜麻(Linum usitatissimum)の茎を原料とする天然繊維。
強く丈夫で、吸水性・速乾性に優れているため、涼しく着こなすことができ、シャツやワンピースなどに使用されている。

硫化染料
染色温度80℃前後 染料によって違う。再現性がない・色がつかない・最高濃度30%・日光堅牢度弱い。ブラックの主原料はクロールベンゼン。
長期間放置するとイオウが分離する。
分散剤が入っていないと浸透が悪く溶かしにくくなり作業性が悪くなる。

硫化染料の脆化ぜいか
黒色で起きやすい。水洗い不十分のまま薬剤による強制酸化(過酸化水素と酢酸)は脆化を招きやすい。水で酸化発色させれば優れた染色物になる。乾燥した後、臭いがあるようではダメ。これに気をつければ硫化で脆化はない。

硫化染料の製法(昔々)
直火の鉄鍋で汗だくで四時間混ぜる。昔の人だから出来た。

硫化ナトリウム  (硫化ソーダ)
Na2S 染料 合成繊維 合成中間体 加硫剤,加硫促進剤 皮革の脱毛剤,還元剤,銅の浮遊選鉱剤,排水中の重金属の除去 。 水の可溶。水溶液は強アルカリ。
急速な加熱や衝撃で爆発。 混合発火危険程度 炭素とは自然発火。N,N-ジクロロメチルアミン、ジアゾニウム塩とは爆発。酸類とは可燃性の硫化水素を発する。
【混合危険性】 酸類とは有害性の硫化水素を発する。

リューコ化合物(ロイコ)
アルカリ性の条件下、発酵か、還元作用を持つ薬品により、水に可溶の黄色い物質に変化する物質。

硫酸(H2SO4)
・比重 94%以上 1.84 ・無色透明無臭 ・吸湿・脱水作用が強く有機物の分子内の水素原子と酸素原子を2:1の比で吸収して炭化させる。
・希硫酸は常温でアルミニウム,亜鉛,鉄などと硫酸塩をつくり水素を発生,酸化第二銅と硫酸銅をつくり,塩化バリウムと硫酸バリウムの白い沈殿(水に難溶)をつくる
・水と混じって熱を出すから,薄める際は多量の水へ少しずつ加えていく ・吸湿・加水加熱性

硫酸アンモニウム (硫安)((NH4)2SO4)
・比重 1.76  ・無~白色の粉末
・水によく溶けるが(溶解度75g/100g水20℃)エタノールには溶けない。 ・肥料に利用される。
・加熱するとアンモニアを発生して、硫酸水素アンモニウムになる

硫酸第一鉄(FeSO4)
強化剤・野菜類加工品の発色剤。染色整理廃水の凝集沈殿に最も広く用いられている。
ほかに硫酸アルミニウム,ポリ塩化アルミニウム等のアルミニウム塩,塩化第二鉄等の塩鉄がある。これらの凝集剤には,畜産排水の活性汚泥方による処理についても適用できる。

硫酸銅(CuSO4)
・比重 無水物 3.60  5水和物 2.29 ・無水物は白色粉末
・水和物は青色の結晶の形を持つ固体 ・水溶液は酸性を示す
・無水物に少量の水で湿り気を与えると発熱。 ・水和物には風解性がある。

リヨセル(テンセル)
ユーカリ(木材)を特殊な溶剤で溶かして作られる(溶剤紡糸法と呼ぶ)再生繊維。
繊維の断面が円形であることから強度が高く、湿潤時の収縮や強度の低下が少ない。
溶剤を回収して再利用するため、廃液が環境中に放出されず、地球にも優しいエコロジカルな繊維。

リラックス精錬
伸縮性(しぼ)を良くさせる。ワッシャー・ウインス・液流染色機で90~95℃。高密度織物の場合は高温高圧で15~30分

リン
P, 15の元素記号。。白リン(黄リン)、赤リン、紫リン、黒リンなどの同素体が存在する。白リン (P4) は湿った空気中で酸化され自然発火するため、水中で保存する。二硫化炭素 (CS2) によく溶ける。毒性が強く(猛毒)、にんにく臭がある。白リン以外の同素体は、ほぼ無毒。赤リンはマッチの原料。

りんご酸(C4H6O5)
合繊染色のpH調整。 反応染料防染。ヒドロキシコハク酸に相当するカルボン酸不斉炭素原子を1個もち,D-,L-およびラセミ体の3種類が知られている
D-リンゴ酸(l -リンゴ酸)は潮解性無色の針状結晶で,融点100℃,水,アルコールによく溶解する
DL-リンゴ酸は融点130~131℃

リン酸(H3PO4)
無色・無臭・透明・粘調な液体。不揮発性の酸。濃度により氷結点異なる。
皮膚に付着すると薬傷をおこす。

染料・染色用語「る」

ルーミー[roomy](ファッション用語)
「広々した、ゆったりした」の意味。(__・シャツ:ゆったりした布帛製のメンズ・ビジネスシャツ)

染料・染色用語「れ」

レイヤード(ファッション用語)
何枚かの衣服を重ねて着ること(重ね着)。「積み重ねルック」「玉ねぎルック」「スーパー・ポジション」とも呼ばれる。
マルチレイヤード=自由な発想による着方のこと。多種多様な重ね着によるファッションの総称。

レジストソルト
還元防止剤(高温の処理は染料に還元作用を及ぼしてしまうため)

レデューサー
増粘剤

レーヨン
「光る糸」の意味。木材パルプビスコースから作られる再生繊維。綿より「吸湿性・放湿性」○・「湿潤強度」50~60%ダウン(綿は10%ダウン)・「摩擦」X・「弾性」X

レピア織機(rapier)
槍(やり)のことを意味する。レピアの先端で、チーズから引き出された緯糸を把持し、開口された経糸中を走らせ挿入させる。織機回転速度は200~400rpm、最近は800rpm以上もある。

リジッドレピア
形状が棒状。一般的に高速回転が可能。織機の設置スペースを広く必要とする。レピアのガイドが不要なため、2本のロッドを同時に上下2段の杼口に挿入可能。

フレキシブルレピア
形状がテープ状。レピアのガイドを必要とする。織機の設置スペースは小さいため、広幅用として用いられる。

片側レピア(一本レピア)
全幅に渡って緯糸を把持した1本のレピアが走行する。

両側レピア(二本レピア)
一方のレピアが緯糸を把持して織物中央で他方のレピアに受け渡す。

染料・染色用語「ろ」

ローカストビーンガム
乾燥した気温の高い地中海沿岸にのみ生育する常緑樹であるカロブ樹の種子の胚乳部分を精製して粉末化して製造される多糖類。主成分はガラクトマンナンで、分子量は約31万。
基本的には増粘剤であり、アイスクリームの安定剤等に利用。また、他の多糖類との相乗効果でゲル化する特有の性質が利用。
水溶液は糸曳性がなく、低濃度で高い粘度。85℃以上の加熱で水に溶解する。タイプによっては冷水に溶解する。

ローファー・シューズ - loafer shoes  (ファッション用語)
ローファーとは、怠け者の意味。ヒールがなく、紐を用いずに簡単に履けるモカシン形のスリッポンをいう。

ロハス【LOHAS】(ファッション用語)
Lifestyles Of Health And Sustainability の頭文字
健康や環境を意識して行動する生き方。

ロンガリット(スルホキシル酸ソーダ)
HOCH2SO2Na・2H2O
部分抜染に使用。水や糊に溶解混合して使用。デグロリンに比べると抜染力は強力だが、布に塗布したら出来るだけ早く蒸しを掛けないと効果がなくなる。カゼインと混合できるので抜染胡粉として使用できるが塗布後、早い時間に蒸しを掛ける。酢酸を少量添加して使用する場合は、塗布しながら、布裏からコンロなどで熱を掛けるだけで徐々に色が抜けてくる。処理後には水洗が必要。
※総液(糊)量100に 10~15%加える。

染料・染色講座 上級編 目次

 

染色にも料理にも大事な「レシピ」

 染色処方とは料理のレシピみたいなもの。

 

染色試験器具について

「はかり」・「鍋」など染色に必要な道具について解説しています。

 

染色でつかう単位

「浴比」・「%」などについて分かりやすく図解で解説しています。

 

染料の計算

実例だけでなく簡単に計算できる「染料自動計算フォーム」もあります。

 

染色試験の計量方法

微量の染料を誤差なく計量する方法について解説しています。

 

染色処方の見方

「折れ線グラフ」ぽい染色処方(レサイプ)の見方を解説しています。

 

カラーマッチング

「色あわせ」とも呼ばれる本番染色前の重要な作業について。

 

混色の理論

色の彩度を下げる?混色とは?について図でわかりやすく解説しています。

 

いろんな素材を黒染め比較してみた

綿や麻やウール。色の付き方、縮み方。

 

繊維の種類

各種繊維・テキスタイル(織物)の分類一覧表を掲載しています。

 

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